千葉県柏市には、規模の大きなインテリアショップが多数あることをご存じですか? これは柏に住む方々が、ライフスタイルやインテリアに対して高い感度をもっていることの裏付けとも言えるでしょう。
美しいインテリアを考える時に、決め手となるのが「収納」です。実際、「いかにうまく収納するか?」は、インテリアのお悩みとして多くの人が挙げています。
「うまく片付けられない」「収納が足りない」というマイナスの悩みを解消するだけでなく、上質な暮らしをするために、積極的に収納計画を見直してみましょう。
まずは収納スペースの確保を。理想は床面積の12%
思い入れのある愛用品に囲まれて暮らしたいという方もいれば、身のまわりの品々は最低限にしてミニマムでシンプルな暮らしを実現したいなど、「モノ」との付き合い方は人によって千差万別です。
ただし、収納を考える上で一つの指標はあります。
それは家全体の床面積に対して、12%の収納率(収納面積)を確保するということ。
一般的な家において収納率は6〜7%前後という統計が出ていますが、これではモノが納まりきりません。いくらミニマムライフをめざしても、掃除機や衣類、場合によってはベビーカーなどの生活必需品は切り捨てられないものです。
たとえ家がコンパクトだとしても、収納スペースを切り詰めるのは厳禁です。コンパクトな家こそモノがあふれると、ゴチャゴチャした息苦しい印象になってしまうのです。
見せる収納・隠す収納、そのコツは?
収納スペースの割合を決めたら、次にモノを「見せる」か「隠す」か考えましょう。
「見せる」「隠す」のバランスについては諸説ありますが、実際のところ、人それぞれで構いません。子育て中のご家庭は、いつもきれいにしておくのは一苦労ですし、整理整頓が苦手という方もいらっしゃるでしょう。家族構成や世代、性格によって条件は異なりますので、「こうしなければならない」というものではありません。
器や本、雑貨など趣味の品々に囲まれているのが好きな方や、整理整頓が苦にならないタイプの方は、「見せる」収納を多めにするとよいでしょう。たとえば扉のないオープン棚などが有効です。
リビング・ダイニング・キッチンまわりで、奥行き30㎝のオープン棚があると、見せたい食器や日常の小物など、たいていの品々を置くことができます。
ホコリが気になるという方は、ガラスの扉をつけてみてはいかがでしょう。中身は見せながら汚れを防ぐことができます。
片付けが不得手な方は、「隠す」だけでなく、なんでもしまっておけるフレキシブルな収納を。特に赤ちゃんや小さなお子さんがいらっしゃるご家庭ですと、奥行きのあるクローゼットタイプの収納があると重宝します。
ウォークインクローゼットは人気ですが、意外と奥にモノを積み上げてしまいがち。結果として、見通しが悪く、使い勝手の悪い納戸のようになってしまうのです。
通り抜けができるウォークスルークローゼットにすると、出入り口をふさがないようにモノを置くので、部屋と部屋をつなぐ動線も兼用できて一石二鳥。たとえば親の寝室と子ども部屋をウォークスルークローゼットでつなげば、デッドスペースも減らすことができます。
理想のインテリアの第一歩は、収納から
家がいつもすっきりしていると、心のゆとりが生まれて毎日が充実します。きれいな状態をキープしようと、掃除が好きでなかった方がこまめに整頓するようになったという話もよく聞きます。
もちろん生来の性格で、整理整頓が苦手という方もいらっしゃるでしょう。だからといって、「雑誌やドラマに出てくるようなインテリアは自分とは無縁の世界」などと諦めないでください。
持ち物の量・種類・使い勝手を見極めて、適切な収納計画を立てれば、理想のインテリアは実現できます。ご自身でプランを考えるのも楽しいものですが、やはり冷静に判断できるプロフェッショナルな意見は必要です。上手にプロの力を借りながら、素敵な暮らしをかなえてみてください。
(文・小林由佳)
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